今年のICOでは多くの日本人投資家が巨額の損失を出してしまいましたが、その原因は何だったのでしょうか?

改めて検証してみました。

理由1:そもそもICO割れしなかったICOがほとんどなかった

やはり、最も大きいのはICO自体の大不振でしょう。

ICO割れしなかったICOがほとんど存在しなかったため、そもそも利益を出すこと自体が難しかったのが現実です。

理由2:ICO時のトークン価格が最初から高かった

2つ目の理由としては、トークン自体が最初から高かったことです。

大したトークンでないにも関わらず、1トークン100円以上ということも珍しくなかったため、上場後にICO価格の10%以下、最悪の場合では1%以下という大暴落となっています。

理由3:トークンの販売枚数が多すぎた

3つ目の理由としては、トークンの販売枚数が多すぎたことです。

1億枚~数億枚程度でならまだしも、10億枚~100億枚といったトークンも珍しくなかったため、二つ目の理由と同様に上場後にICO価格の10%以下、最悪の場合では1%以下という大暴落を引き起こしています。

理由4:代理店のボッタクリ手数料

4つ目の理由としては一部の悪徳代理店のボッタクリ価格です。

まともな代理店の場合には3%~5%程度が代理店手数料の相場のようですが、一部の悪徳代理店は数十%~数百%という法外な手数料を取ったため、買った時点で大損が確定してしまった状況でした。

こういった悪徳代理店はICOの衰退と共にいつの間にか消滅していましたが、今でも販売しているところもあるようですので彼らからは絶対に買わないことが重要です。

理由5:特定の代理店からの仕入れが大半だった

最後の5つ目の理由ですが、ICOを提供するコミュニティは数多く存在していましたが、それらの仕入れ元がほぼ同じ代理店だったことです。

一次代理店、二次代理店などとありましたが、それらの仕入れ元となる大元の代理店がほとんど同じだったため、どこのコミュニティから購入しても同じようなICOから購入できないことが大きかったと言えるでしょう。

特にイスラエル系のICOはこの傾向が顕著でした。

公式サイトから直接購入することも可能でしたが、「ICOは詐欺が多い」という事情があったため、どこかのコミュニティ経由で購入した人が多く、結果として多くの日本人投資家が同じようなICOを購入することになってしまいました。

しかも、それらのICOは全体的にレベルが低かったため、大幅なICO割れとなってしまったケースが多いです。

5つの理由が全て当てはまるケースも

ちなみに、これら5つの理由は単独というよりも、複数が当てはまるケースが多かったと言えます。

しかも5つの理由全てが当てはまるケースも多かったため、多くの日本人投資家が壊滅的な損害を受けることになってしまいました。

当初は『ICO元年』と呼ばれた2018年ですが、我々日本人にとっては悪夢の1年になってしまったと言えるでしょう。