5月最大の注目ICOともいえるQUANTA(クオンタ/QNT/QNTU)が5月30日、Bit-zに上場します。
既にスイスのLykke Exchangeという取引所に上場していますが、取引がないようですので、Bit-zに上場する30日からが本格的な取引開始となります。
そこで、今回はこのクオンタの価格について検証・予想してみたいと思います。
QUANTAの上昇要因
まずはクオンタの上昇要因について見てみます。
- ADAコイン(エイダコイン/ADA)の弟と呼べるトークン
- 技術力の高いカルダノ・ラボが2年をかけて開発
- 暗号通貨やICOと相性がいいギャンブル系(宝くじ)
- 6月にも複数の大手取引所に上場
- 期待感の高さ
- 中長期で上昇が期待できるトークン
- トークン配布が上場後に遅れる可能性も
エイダコインを手掛けたカルダノ・ラボが2年の歳月をかけて開発したことから『ADAコインの弟分』として、期待値の高いICOとなっています。
エイダコインのブロックチェーン技術の高さには定評があり、当然ながらそのADAコインを作ったカルダノ・ラボの高い技術力も評価されています。
また、暗号通貨やICOと相性がいいとされるギャンブル系(宝くじ)であることも上昇要因の一つと言えます。
そして、決定的な理由としては『中長期で上昇が期待できるトークン』ということです。
5月に次々とICO割れ、特に大幅なICO割れを起こした銘柄は『中長期での上昇が期待できない』という致命的な弱点がありました。
ですが、このクオンタの場合にはトークンの質が高く、中長期で保有したい人が比較的多いと思われますので、上場時の価格に関わらず『中長期での上昇』が見込めます。
また、5月に購入した人たちへのトークン配布が遅れているようで、「上場後になるかもしれない」とのことです。
この場合には『上場時の売り抜け』が減りますので、下落要因の阻止=上昇要因ともいえます。
ちなみに、最近は上場直後の売り抜けが特に多いために、トークンの配布遅れは運営側による『事実上のロック期間』といえるかもしれません。
QUANTAの下落要因
一方で、クオンタの下落要因もありますので、そちらについても触れていきます。
- 上場直前に30億円のセールを実施
- Lykke Exchangeに上場も取引がない
- 売り圧力の強い市場環境
クオンタは今月、30億円のセールを行い、一日で完売しましたが、これが『価格』に与える影響は大きいです。
本来は上場後に買う人たちが上場前に買えてしまったため、上場後に買う人が減るためです。
元々の資金調達額は15億円とかなり少なく、追加のセール(30億円)がなければ上場後の値上がりはほぼ確実でしたので、上場直前の30億円の追加販売は『上場時の価格』という意味ではかなり痛いと言えるでしょう。
ただ、資金調達額は合計でも45億円(15億円+30億円)と最近のICOの中ではそれほど多くはないので、その点では今月上場の他のICOよりは売り圧力が弱いといえるでしょう。
※30億円で購入した人へのトークン配布は5月30日のBIT-Zの上場には間に合わない可能性が高まっていますので、その場合には売り圧力が弱くなります。
また、先に上場したLykke Exchange(スイス)で「取引がない」という点も気になります。
クオンタほどのトークンで取引が全くないのは明らかにおかしいので、何かしらのエラーなのかもしれませんが、やはり気になる部分ではあります。
最後に、現在の『売り圧力の強すぎるICOの市場環境』が最大の下落要因と言えるでしょう。
「売る人がどれだけいるか?」「買う人がどれだけいるか?」
これによって価格が決まりますので、現在の冷え切った市場環境は大きなマイナスといえます。
QUANTAの価格予想
クオンタの価格予想ですが、正直かなり難しいです。
上限がICO価格の3倍、下限がICO価格の1/3でICO価格前後で推移しそうな気がしています。
さすがに上昇しても10倍とかはなさそうですし、逆に1/10といった凄まじいICO割れもおそらくないでしょう。
2018年に上場したICOとしてはセントラリティ以来の大型案件といえるクオンタまでICO割れしてしまうと、今後のICO市場は更に冷え込みそうなので頑張ってほしいところです。
ただ、最近のICO割れの連発やLykke Exchangeでの結果を見ると『かなり厳しい展開』も視野に入れておいた方が良さそうです。
上場後にQUANTAを買うべきか?
なお、上場後にクオンタを買うべきか?という点については「買ってもいい」といえます。
高値掴みは厳禁ですが、仮に数倍になったとしてもその後には下がっていきますので『安値で拾う』という感覚でいいと思います。
また、もしもICO割れでスタートした場合には『暴落』の可能性もありますので、かなり安くなったところで購入するといいでしょう。
どちらにしても、中長期では上がっていく可能性が高い銘柄ですので、期待できる銘柄の一つとしてポートフォリオに入れておいてもいいと言えます。